ウンスペース！ ヨンは懐に納めていた薄紙を取り出すと指先で広げつつ、手術道具を広げた木卓の隅へ乗せた。, あの時酔ったウンスが書いた指輪の絵の紙を卓の上で示し 例えば奴が天穴に入ったウンスを諦め、北方奪還も投げだし王様のお側で栄華を貪っていたら。, 一歩でも道が違えば今の二人はない筈だ。 PASS: それはお前たちが逃げなかったからだ。立ち向かい、闘い、血を流し、それでも最後まで互いから目を逸らさなかったからだ。, 「人は時として奇跡を起こす」 この暑さの中、せめて涼を取りに川辺へ連れて行って差し上げたい。 さらんさん、コモとウンスの“ガールズトーク”❤ 「ウンスヤ」, その距離まで寄ればお前は私の義理の姪。家族だ。 その窓から開け放した庵の扉に向け、涼しい風が吹き抜けて行く。 「叔母様、でも」 私は小さく首を振り、医仙の目を見つめたままで呟いた。, 「医仙が気にされる者ではございません」 忘れ去られる事だ。 ずっと思うて来たことだ。周囲の事しか考えぬ馬鹿者二人、相手の事しか考えぬ愚か者二人。, 「もしもお前たちどちらか一方でも私欲で動いたとしたら」 そんなことは お構いなし お前たちには未来がある。皆が祝福し待ち望んでいる未来がある。 「ここはどのように、金剛石を飾るのですか」 そんな ウンスに引き寄せられていく ヨンも可愛く感じてしまいました。, SECRET: 0 PASS: 「･･･え？」 ウンスはそんな二人の遣り取りを、笑顔のまま黙って見ている。, 「元気だったか、今回はどうした」 屋根もなく切れ陽射しに溢れた小さな橋で、義理の姪となる女人は意を決したよう此方を振り返った。, 「あの人には絶対に絶対に聞けません。だから叔母様に」 判る筈がないのに、己のもう片方の手は何故、その細い顎に掛かる。, 判る筈などないのに、何故俺の唇は、熱を求めて柔らかい唇を探す。 二次のお話が進んでおらず(^_^;)これは勢いで書いた私の思い出話みたいなものです。 この前何となくぼんやりと「マツコの知らない世界」を見ておりました。（ホッ… 「領主に報せを飛ばしております。明日にでもお会い下さい」 さらんさん、真夏日にぴったりの熱々な二人を見せて頂き、ありがとうございます❤︎ このお話の設定は13話で手を怪我したヨンを治療した後日談設定です。では、どうぞ～＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊「たのもー！」 その声に、卓の上に広げた警護の配置図を囲んで立っていたウダルチの動きが 一斉に止まる。間を置いて、ヨンが顔を上げないままで静かに尋ねる。「オレの空 … さらんさんは、「全て聞きたい派｝？ 「多少、知らないことがあってもＯＫ派」？ 離別「貴女が逝ってもう十年俺は今、この首を落とされようとしている。でもなウンスや貴女に会いたくて俺は喜んでいるのだ。倅らも大きくなり親がいなくてもなんの支障も… 「･･･って、誰ですか」, 分かっておるのだろう。だからこそあ奴には訊くなと。 その二人の遣り取りを、ウンスは微笑みながら眺めていた。, 「鍛冶さんに、会えるかな？」 「考えてもみろ。お前たち二人は、始まりからして奇跡だ」, 王命で天門をくぐっただの、王妃媽媽の治療の為連れて来ただの。 人が一番悲しいのは厭わしく思われる事でも、憎まれる事でもない。 PASS: 「少し、村を散策しませんか」, 庵を出で握った手を離さぬまま、ヨンはウンスに道を示す。 ああ…だけど、想像してはいても、自分の耳で相手の名を聞いてしまうと、妙に生々しいものですよね。 「そうだったか」, 男は機嫌良く頷き返し、ヨンの体の挟んで向こうを歩くウンスへと問い掛ける。 通された庵の中、木卓の上に広げた医療道具を確かめながら、ウンスは横のヨンを見上げた。, あの折雨を眺めた窓外には、今は夏の陽射しと蝉声が溢れている。 一体何処で耳にした。今となってはもうあ奴ですら思い出さぬ程遠い昔の、思い出の中だけに浮かぶその名を。 「何処でお聞き及びか存じませんが」 「あのね」, ヨンの大きな掌の中に自分の手を委ね、安心したように歩きながらウンスは首を竦めて笑った。 「叔母様」 これで鍛冶への話もしやすかろう。 米、端と移り住み海外生活二十年＋になります。 長年続けている趣味の英語ドラマ視聴。 最近は韓どらにはまり、とうとう二次小説やドラマの視聴感想メインのブログを開きました。 「全然疲れてないわよ。久し振りで嬉しい」 入力されたユーザーのデータは非公開にし、このサービスを可能にする第三者とユーザーのデータを共有するだけです。. 頷くヨンに、長の深い目が当たる。 愛馬の手綱をその場の他の村人に任せ、目の前の大男は分厚い掌で、ヨンの肩を大きく叩く。 共に村の中へと門を踏み越え進みつつ、此方を向く男に向かいヨンは答えた。 「そうだ。あ奴の昔の許嫁の娘の名だ」, SECRET: 0 「じゃあ、メヒさんって」 ヨンの声に頷いて、ウンスは道具の確認に戻る。 医仙の声が震えている。, 今更何を。そう言い返そうとして言葉を喪う。 それなのにこうして難題を投げ、俺の足を縫い止める。 キスも口づけも接吻も、呼び方は違えども、愛する二人の間にあるべきものは、自然にあるわけですね。 手を引かれたまま、楽し気に笑いながら、ウンスはヨンの横を弾むように歩く。, 開京の市中では見られぬ程に、村の周囲を囲む木々は太くそして高く、その枝を悠々と天へ向かって伸ばしている。 アメンバ承認、ありがとうございました！＼(^o^)／ シンイのostききながら映像をみていたら そういえば、二次もどき書いてたな、と 昔の1話を読み返し いっき書きしちゃいました。 1話分を2話に分けつつ寝落ちしたところで、 着信音に気付き ハッと手にしてるスマホをみたら いつの間にかアップされてて。 例えほんの一筋でもその行いに私欲があったとすれば、あの奇跡は真に成し得ただろうかと。, 奴が最初に王命に逆らい我を通し医仙を返していたら。無理に天穴から押し戻していたら。 2015.11.10 威風堂々【長編】. Summer Pockets、蒼ルートクリア後のお話になります。 ネタバレを考慮していませんので、閲覧の際はご注意ください。 あの夏から数年後。ようやく恋人同士になった羽依里と蒼は、藍や島の皆を巻き込みつつ、楽しい思い出を作ろうと奔走します。 「勿論です」 何しろこの方の望む婚儀への最初の一歩だ。しくじるわけにはいかぬ。, 「それにしても、いつ終わるか分からぬ」 ヽ(^o^)丿. 「き、す」, 天界語に首を傾げるヨンを、何も言わずにウンスは見上げる。 「鍛冶に頼みがあってな」 2015.11.10 「あなたと遠出して、一番嬉しいのは」 ウンスが ただただ カワイイ 「この、金剛石を飾る部分」, ヨンは紙の上、ぐるりの外輪の中の白い丸へ指を当てる。 いつもであれば天界語を繰り返す己に必ず説明を加えるウンスが、何も言わずに見上げたままなのが気に掛かる。, 判る筈がないだろう。 「イムジャ」 誇らしげに空へと大声で笑う男に向けて、ウンスは幾度も頷いた。, 「大護軍、ようこそ」 「長、元気だったか」 その下を歩く二人へ降り注ぐ蝉時雨の声も、開京よりも高く響く。, まるで烈しいあの時の雨のようだとチェ・ヨンは思う。 「･･･はい」, ウンスは鼻先を紅くして、横のヨンの瞳を見上げた。 完敗だと少し悔し気な呟きを、聞いたばかりだというのに。, 判る筈がないのに、己の手は何故、この方の小さな白い頬に当たる。 判らぬ。判らぬ筈が、何故この唇は、そこに深く重なっていくのだ。, SECRET: 0 「慕うから呼んだのではない、忘れたから呼んだのだ」 アメンバー承認ありがとうございます。 PASS: 「ウンス、鍛冶が作った針はどうだ」 出会った全ての者、起きた全ての事に理由があるのではないか。, 「聞かなかったことにしてやれ」 「ああ」 「もう少し詳しい事を伺いたいのです。鍛冶に会う前に」 例えばあ奴が、どう考えても敵う筈もないあの奇轍に、端から無理と白旗を上げていたら。, 例えばウンスが奇轍に捕らえられ皇宮へ戻る事が出来ずにいたら。 例えば二人で逃げた折、己の命を第一に考えて戻らずに断事官の公開処刑を避けていたら。, 例えば二人が役を辞し天穴まで逃げた折。媽媽の拐しを知り、それでも心のまま逃げていたら。, 例えばウンス一人が天穴に入り、その先で己の事のみ考えて此処に戻らぬまま過ごしていたら。 「･･･運命は、変わって参ります」 さらんさん、アメンバー登録作業、お疲れ様です。 ウンスも しあわせでしょう♥, SECRET: 0 その道の途中で起きた事は、互いの心に血を流させた事だろう。 あらららら もう ヨン大丈夫かな～ (〃∇〃) そう言ってヨンの脇、大斧を地面に立てた男に笑いかけた。, 「ウンスも一緒か！！久々だな！！」 強い願いは縁を結び、切実な願いと思い出が二人をめぐり合わせると・・・。 ... Category / シンイ 二次小説; 2014 09 Sun 20:07:05 Comment 3 Trackback 0. PASS: またまたヨン＆ウンスの世界に浸らせていただきまーす. 相手を想う一心で天界に返そうとするだの、この世に残ろうとするだの。, 「思うのだ」 「大護軍」, 眸で問いかけるヨンに、その目がゆっくりと笑んだ。 「待つ」 そうだ。私は医仙を追い駆け、奇轍の処へと向かったあ奴を止めて頂こうとした時、その名までは告げてはおらん。 見えない卵を掴むよう、指の関節を曲げた掌をヨンへ示してウンスは首を傾げて見せる。 威風堂々 ｜ 5 「媽媽。チェ尚宮様と少しだけお話して来てもいいですか」 意を決したように媽媽へと問い掛ける医仙に穏やかに頷き、媽媽が御目で私へと告げる。 「･･･はい」 悪夢に魘され叫んで飛び起きようと、その声を聴く者と共に一つ夜具に包まる程愚かな男ではあるまい。, ヨン。あ奴はあの頃傍に誰かを置いて眠るなど、考えもしなかったに違いない。 それでもそれを超えたからこそ今の二人があるのではないか。 PASS: それに、後々にどこかでこのたびのことを肴にして、女子会でも開かれてしまうかも…^_^; そしてようやくウンス、お前に逢ったのだ。, 死者を鞭打つな。これ以上の忘却を求めるな。 「いえ、判ります」, チェ・ヨンはその小さな掌をしみじみ眺めて頷いた。 ヨンは気分を変えるよう、目前に示されたウンスの手を握る。 ようやく大人しく、言う事を聞いて下さるかと思えば。 そのまま差し出された掌に音高く己の掌を合わせ、肩をぶつけ合い、ヨンは大きく笑んで頷いた。 もう どんなに ヨンが我慢してても ■比翼連理【長編】 あまりプレッシャーを感じさせてしまうのは、申し訳ありませんが、楽しみにしてますので、今後も執筆頑張ってくださいね♪, SECRET: 0 最後にこの目を見たのはあの時だ。 ヨンには話すな、訊くな、漏らすなという事か。, 己の前に立つ医仙の目。この目をする時は碌な事が無い。 ウンスは自分が居なくなっても思い出があればそれに縋って思い出せる、生きていけるって思ったのかな。 でも時にそれは残酷？ 気持ちばかりが膨らむのに どこかで偶然会えるわけでもない二度と会えない人を思い出して辛い思いをするだけ？ チェ・ヨンとウンスの二騎を寄せる前に、大斧を構えた影の太い声が、離れた馬上のチェ・ヨンへ届く。 アメ限記事含め、今までの記事も再度読み返ししたいと思います さらんさん、承認ありがとうございます！ さらんさんのお話が読めてとても嬉しいです。 本当に心に残っていれば夢でなど見ぬ。寝ても覚めても追い駆けている。忘れられず、血を吐く思いで。 シンイー信義ー（本編）とは別物として考えてくださいね。 シンイー信義ー（ドラマ内小話） ドラマ内に起こった出来事や、その間にあったであろう出来事を私なりの解釈を加え描いています。 思い出の地を訪れ、しばし日常を忘れて、新たな思い出を作る二人…♪(´ε` )、覗き見しているこちらも、心があたたかくなります。 キスも口づけも接吻も、呼び方は違えども、愛する二人の間にあるべきものは、自然にあるわけですね。 暑いので、くれぐれもご自愛下さいね。, SECRET: 0 だから、あの時も両親との思い出の品として、ネックレスを一緒に持ってきてしまったのだ。ウンスは、思う。自... Category / シンイ 二次小説 ... Category / シンイ 二次小説; 2014 … さらん, 医仙と共に媽媽の御部屋を辞し、連れて来られた回廊の隅。 「お元気でいらっしゃいます」 「かけられます」 思うのだ。二人は何かに導かれるように正しい道を歩いている。, 正しい道と楽な道には雲泥の違いがある。 ウンスには 敵いません。 そこに茂る葉も開京のものより色濃く、そして葉擦れの音も大きい。 起こした本人は相手の事しか考えておらぬのだ。 「分かりにくい？」 私の言葉にウンスが首を傾げる。分かりようもなかろう。 そう問い、挙句の果てに毒を呷ると言うた時。, 心を決めてしまったその目を真直ぐ見つめ、先を促す。 「うーんとね、外側のこのわっかに台座を作るの。爪って言えば分かりやすいかな？」, ウンスは言いながら自分の掌をヨンに向けて広げ、細い指の関節を曲げて見せた。 ありがとうございます。, SECRET: 0 私自身あ奴に、諦めろ、医仙を思うならば慕うなと言った。 その嬉し気な朴訥とした物言いに馬上のチェ・ヨンはふと笑むと、愛馬をその門へ寄せ鞍を飛び下りた。, 続いて馬を寄せたウンスへ手を貸しながら、鞍を降りた事を確かめ顔色を判じる。 「叔母様！」, 一貫して崩さぬ私の尚宮としての物言いに苛立つように、医仙が一歩、向かい合う私の懐へと大きく踏み込んだ。 「ああ」 「メヒさん」 「何してんだ！！早く来い！！」 「あなたが照れたり嫌がったりしないで、何も言わないで黙って手をつないでくれる事」 通された庵、穏やかな声で出迎える長に、チェ・ヨンは頷き返す。 「こんな形にして、この爪でダイアモンドを支えるの」 「そうだろう、そうだろう！！」 Category / シンイ 二次小説; 2014 31 Fri 23:52:11 Comment 6 Trackback 0. ドラマ「ベートーベン・ウィルス」二次創作・二次小説です。 カン・マエ×ルミで、続編やドラマ中の2人を妄想中。 ルミを隠れ溺愛のマエストロと直球で彼に恋するルミの15歳差カップル恋愛要素満 … 医仙と奉られ、甘やかされる事ばかり期待するな。, 「いい加減にしておけよ。匙加減を誤れば薬も毒だ。医官のお前に素人の私が諭すのも可笑しな話だがな」 「うん」 「庵にご案内します。終わり次第、鍛冶に伝えます」 「そうか」 思い出の地を訪れ、しばし日常を忘れて、新たな思い出を作る二人…♪(´ε｀ )、覗き見しているこちらも、心があたたかくなります。 「何よりだ」 「叔母様」 ウンスは大きく笑うと頷いて 私がいなくなったら、あの人はどうなりますか。 「･･･あの人が、寝言で1回だけ」, 夢で見られるほどになったか。 「俺はヨンジュン… 華佗と呼ばれた男。しかしそれは昔の話であり今は過去と未來を行き来する旅人。しかし、こいつらどうするか？また違う時代に飛ばす事も出来るが・・… 「キスしてくれたら、もっと嬉しいかも」 「頼む」 頷き卓の椅子を手で示す長の向かい、ヨンとウンスは腰を下ろした。, 「大護軍のご活躍はこんな辺鄙にも届いております。紅巾族、双城総管府の戦勝、おめでとうございます」 ©Copyright2021 【 信義 – ｼﾝｲ – 】 二次創作物.All Rights Reserved. よくある女性同士特有のネチネチ感や、根拠のない無責任な傷の舐め合いが全く無くて、いいですねえ。 Yahoo！ブログから移行中。 『成均館スキャンダル』の主役四人を軸にした二次小説を引き続き書いています。 ユニがそれぞれと結ばれたら、という妄想をお話にしていますが、ブログ主はコロ応援隊隊員ですので、多少の贔屓はご容赦を。 入力されたユーザーのデータは非公開にし、このサービスを可能にする第三者とユーザーのデータを共有するだけです。. でも、後できっと、ヨンはコモから「この迂闊者が！」と一発、頭をはられることでしょう。 さらん, 巴巽村へと続く村の門。 2015.07.20 「あの兵よ、あの時飛び虫の毒を解毒した時私を拐った人ウダルチ姿だったから、騙されたんだわ」チェ・ヨンはチュンソクに目配せをする「イムジャ、部屋へ戻ります」執務… そうして死に場所を求め、己を必要としてくれる者を探し、屍のように眠り続け、重い足を引き摺り死ぬるように生きて来た。 「セイル殿もお変わりないか」 その長の言葉にヨンは顎で頷いた。 「知りたい気持ちは分かる。しかし本人すら忘れている。今になって一体どうやってその名を知ったのだ」 二次小説 ウンス キチョルの屋敷にて 意識が戻ったチェ・ヨンがキ・チョルの屋敷に出向くシーンのお話。 二次小説 ヨン キ・チョルの屋敷前にて ＜6話より＞ キ・チョルの企みにより、カンファドへと旅 … もちろん、信義のミノssiが一番好きですが、花男も他のドラマも大好きですので、これからまた最初から拝読させと頂きます！ 「ご心配されますな」 今からドキドキワクワクです(^-^) ■威風堂々【長編】 先の世とは凄いものだ。指輪一つにすらそこまで工夫を凝らすか。 「最高です！すごいわ。鍛冶さんは天才」 Yahoo！ブログから移行中。 『成均館スキャンダル』の主役四人を軸にした二次小説を引き続き書いています。 ユニがそれぞれと結ばれたら、という妄想をお話にしていますが、ブログ主はコロ応援隊隊員ですので、多少の贔屓はご容赦を。 庵の裏を流れる渓流の音がその風に乗り、小さな室内を満たす。, 「鉄打ちの最中なので、終わり次第」 ©Copyright2021 【 信義 – ｼﾝｲ – 】 二次創作物.All Rights Reserved. 「はい」 「鍛冶は今、鉄打ちの最中です。私も呼びに行けません。そんな事をしようものなら、溶けた鉄を頭から」, 長は苦笑いしながら腕を上げ、頭上で掌を反して見せた。 ウンスはヨン越しに、男に大きく答えた。 でも… 二人っきり ああ、ステキな婚前旅行…❤︎ 最後のチャンスに申請できてとてもうれしいです ヨンは己を見上げたままのウンスの、木漏れ陽のせいでいつもよりも薄い胡桃色に変わった瞳を覗き込む。, こうして向かい合い見詰めたままでは、歩むことも出来ぬ。 PASS: 二人離れていた頃を思い出し、言葉少なに思い出を交わし合った、あの夜の雨のように。 その次には冬が、そして年を超えて春が、次の夏が。 いつまでかは判らぬ。それでも、今ではない。 別れは、この方の手を離すのは、今ではない。 それだけで何か、二人跨いで超えた気がする。 「めくちゅを、楽しみにしております」
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